「完封さ!ヤクルトなんて打ちそうなの若松さんだけじゃないか」

ヤクルトファンのブログです。タイトルは1980年代のマンガ「リトル巨人くん」作中のセリフから。

さらば、王道+覇道 原巨人

「ああ、原監督辞めるんだな…」

すいません、本来ならヤクルトがCS突破した事に触れるべきなのでしょうが、

原監督が辞意を表明した事に、心を動かされている自分がいます。

この人は間違いなく、表街道の王道を通ってきました。

常に陽のあたるスポットライト、燦々と輝く太陽、

そして、巨人という野球界の華の頂点の監督。

羨望とか、そういう気持ちすら抱かない、

むしろそこに収まってくれないと、と誰もが思う程。

さて私はヤクルトファン。

ファンとは不思議なもので、そのチームのカラーが自分の人生哲学や思考を

徐々に侵食していく事も。

「毎日毎日ファアグラ(優勝)食いやがって!

 こっちはどうせ、カップラーメンばっかりだよ。いつか見てろ。

 袋ラーメン食わせてやるからな」

と、気がつけば、王道と言われるものに反感を持ち、

それに対抗意識を燃やしていた。

ただ、ただなんですよ、

その対象は強くないといけない。

竜王HPがスライム同じ4だったら、堀○雄二にスパムメール送りますよね!?

吉田沙保里が、桐谷美玲より弱かったら?(これはちょっと色々違う)

大人になると悟る事がたくさんあります。

今思うとそのように、ボスキャラ側も苦労があったんだなと。

そのように様々な事が原監督辞意表明で、頭を掠めていきました。

原監督、王道でいてくれてありがとう。

ちゃんちゃん。

と、終わらせねーよ!と懐かしの我が家でつっこみますが、

それだけだと原監督の一面しかありません。

なぜなら、この監督は結構な策士だから。

じゃないと、あんなに実績残せません。

そこがタイトルにも入れてる「覇道」です。

覇道とは、主に戦国時代を制した者の生き方で、

つまり、魑魅魍魎がいる世界でいかに生き残り頂点に立つかということ。

その主要因は巨人ブログの方に譲るとして、一番したたかだったと思うのは、

ジャイアンツ愛」

今これを見た方は、一笑に付されたと思います。

けど、いやいやなかなかどうして、これはかなりの手練ですよ。

つまり、チームが勝つなら何をしてもいいと相手に要求できたから、

”愛という名の元に”

「ここで送りバントをするのは、ジャイアンツ愛だ」(愛の対象 坂本)

「途中で家に帰らすのは、ジャイアンツ愛だ」   (愛の対象 村田)

「長野をスタメンで使うのは、ジャイアンツ愛だ」 (屈折の対象 村田コーチ)

その手法で、有無を言わさずチームをまとめたのは、

古代中国で、春秋戦国時代を経て初めて国を統一した

秦の始皇帝の、法家の思想そのものと言えるでしょう。

巨人というチームカラーからか、

巨大戦力があったから、勝って当然とも言われていますが、

実は非情とも言える采配を果断に行っていたからかもしれません。

それができないチームが、いくつも歴史に消えた事でしょう

(そんなチーム今年もあったのでは?)

そんな敵将、原辰徳が消える。

最後は同じ優れた将、マッカーサーのこの言葉がリフレインされると予言して。

「I’ll be back」

原監督、10年間本当にお疲れ様でした。