さらば、王道+覇道 原巨人
「ああ、原監督辞めるんだな…」
すいません、本来ならヤクルトがCS突破した事に触れるべきなのでしょうが、
原監督が辞意を表明した事に、心を動かされている自分がいます。
この人は間違いなく、表街道の王道を通ってきました。
常に陽のあたるスポットライト、燦々と輝く太陽、
そして、巨人という野球界の華の頂点の監督。
羨望とか、そういう気持ちすら抱かない、
むしろそこに収まってくれないと、と誰もが思う程。
さて私はヤクルトファン。
ファンとは不思議なもので、そのチームのカラーが自分の人生哲学や思考を
徐々に侵食していく事も。
「毎日毎日ファアグラ(優勝)食いやがって!
こっちはどうせ、カップラーメンばっかりだよ。いつか見てろ。
袋ラーメン食わせてやるからな」
と、気がつけば、王道と言われるものに反感を持ち、
それに対抗意識を燃やしていた。
ただ、ただなんですよ、
その対象は強くないといけない。
竜王HPがスライム同じ4だったら、堀○雄二にスパムメール送りますよね!?
吉田沙保里が、桐谷美玲より弱かったら?(これはちょっと色々違う)
大人になると悟る事がたくさんあります。
今思うとそのように、ボスキャラ側も苦労があったんだなと。
そのように様々な事が原監督辞意表明で、頭を掠めていきました。
原監督、王道でいてくれてありがとう。
ちゃんちゃん。
と、終わらせねーよ!と懐かしの我が家でつっこみますが、
それだけだと原監督の一面しかありません。
なぜなら、この監督は結構な策士だから。
じゃないと、あんなに実績残せません。
そこがタイトルにも入れてる「覇道」です。
覇道とは、主に戦国時代を制した者の生き方で、
つまり、魑魅魍魎がいる世界でいかに生き残り頂点に立つかということ。
その主要因は巨人ブログの方に譲るとして、一番したたかだったと思うのは、
「ジャイアンツ愛」
今これを見た方は、一笑に付されたと思います。
けど、いやいやなかなかどうして、これはかなりの手練ですよ。
つまり、チームが勝つなら何をしてもいいと相手に要求できたから、
”愛という名の元に”
「ここで送りバントをするのは、ジャイアンツ愛だ」(愛の対象 坂本)
「途中で家に帰らすのは、ジャイアンツ愛だ」 (愛の対象 村田)
「長野をスタメンで使うのは、ジャイアンツ愛だ」 (屈折の対象 村田コーチ)
その手法で、有無を言わさずチームをまとめたのは、
古代中国で、春秋戦国時代を経て初めて国を統一した
秦の始皇帝の、法家の思想そのものと言えるでしょう。
巨人というチームカラーからか、
巨大戦力があったから、勝って当然とも言われていますが、
実は非情とも言える采配を果断に行っていたからかもしれません。
それができないチームが、いくつも歴史に消えた事でしょう
(そんなチーム今年もあったのでは?)
そんな敵将、原辰徳が消える。
最後は同じ優れた将、マッカーサーのこの言葉がリフレインされると予言して。
「I’ll be back」
原監督、10年間本当にお疲れ様でした。