ハイタッチネタじゃないけど上原を語りたい
好きな投手3人あげろと言われたら、いつもこうなる。
前二人は、私がヤクルトファンということがかなりウエートを占めるが、
上原投手を好きになったきっかけは、そのヤクルト戦での出来事。
もちろん有名な話なので、今更の説明は不要かもだが、
シーズン終盤のタイトル争いという、ペナント順位とは、
まったく関係ないとこで、
当時(1999年)両チームに G 松井 Y ペタジーニという、
球界を代表するスラッガーがおり、
HR王争いも、この両名に絞られていた。
そしてその結果、毎年起こるタイトル争いが絡んだいわゆる敬遠合戦。
ただここで言いたいのは、別にそれが悪いということではなく、
毎年見る風物詩だなという感想だけ。
(注 この試合は、ヤクルトも巨人も敬遠させていた)
しかし、この年は違っていた。
なんと上原投手が敬遠した後、
勝負ができないその悔しさからか、
マウンドの土を全力で蹴り上げ、そして目には光るもの
その瞬間、一発でこの雑草男に心惹かれた。
普通ルーキーで、しかも指示した監督はあのいわゆるミスター。
さらにその対象となるのが、球史に名を残すジャイアンツのいや日本の至宝。
生まれ変わっても、マリーアントワネットになれても、
この行動は生涯できない。
だから今でも紙面に上原の名が上がるたび、心躍ってしまう。
そして彼が今、メジャーで活躍しているのも、
歩んできた球歴と関係があるのかもしれない。
大学受験に失敗しての浪人生活。
その間、家計の足しにと道路工事でのアルバイトも経験。
その一年間を忘れないようにと、背番号19を希望。
そんな苦難があると栄誉を手に入れたら、
普通守りたくなるもの。
政治で、会社で、社会で、家庭で、それはことごとく証明され、
腐敗の元凶ともされる、人間が一番人間らしい部位。
何も異国の地で苦労なんかせず、現状で満足しても誰からも何も言われない。
でも、多分逆なんだろうなあ。
その忍従の時があったから、開き直る事も覚えたはず。
「何も失うものはない。だって俺は最初から何も持っていなかったじゃないか。」
カッコイイぜ、上原!